TRICK STAR的 ZX-10R ブリッピングとは
フルモデルチェンジと共に大幅な進化を遂げたZX-10R 2016年モデル。
TRICK STAR Racingでも全日本選手権JSB1000クラス、鈴鹿8時間耐久レースに向けこの車両を早々に投入し、開発を重ねてきました。
遂に始まった市販車のデリバリーも落ち着き始め、慣らし運転を終えた方も多いのは無いでしょうか。
そこで一人でも多くのZX-10Rユーザーに知って頂きたいメニューがTRICK STAR R&Dがリリースする
ZX-10R用 ECU アップデートプログラム。
クイックシフターが搭載された事で、クラッチを握らずにシフトアップが出来るようになった一方で、
市販モデルには搭載されなかった機能があります。
それがブリッピング。
ブリッピングとは、スロットルを煽りエンジン回転数を上げてからシフトダウンを行う事。いわゆる「回転合わせ」とも呼ばれるものです。
これを行う事でエンジンブレーキをスムーズにし、トルクバンドに乗せた走行が可能となります。
簡単に、「クラッチレバーを握らなくてもシフトダウンが出来る!!」と一言で言ってしまえばそれまでなのですが、
ブレーキングと同時に行われる事の多いこの作業はライダーのスキルによって大きく走行を左右する重要なポイントになります。
例えば鈴鹿サーキットでストレートから1コーナーに進入する様を目を閉じて想像してみてください。
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シケインから立ち上がり、スロットル全開でホームストレートを駆け抜ける
200m看板を目安に上体を起こし、アクセルオフからのフルブレーキング
クリップに視線を移しコーナーイン側に体重移動しながら6速から4速まで回転を合わせながらシフトダウン
カットインしてバンク角を保ちつつ回転を合わせながら3速にシフトダウン
そのままアウトにはらみながらフルバンク状態で回転を合わせながら2速に落とす。
2コーナー立ち上がりに向けアクセルを徐々に開けていく
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想像しただけでも複雑なこの作業。
この複雑な動作の中で、スロットルを煽り回転合わせを行いクラッチを握るという部分をECUによって制御し、コンピューターが各ギア毎に最適な回転合わせを自動で行う事で
クラッチレバーの操作だけでなくスロットル操作をも省略する事が出来るのです。
1つのコーナーの中で両手を使って4回行わければならない作業を省略し、
繊細なブレーキ操作を行う間に行われるブリッピングによりサスペンションの状態やトラクションを感じながらブレーキングに集中する事が出来る。
コーナーの中でのシフトダウン時に行われるブリッピングによりバンク中でも安心してギアを落とす事が出来る。
乗り易さを評価される事の多いZX-10R 2016年モデルを、更に自分の手足のように操る事が出来る。
TRICK STAR Racingのライダーでもある井筒仁康選手、出口修選手を初め、トップライダーも絶賛する乗り易やを得る事が出来る。
それがTRICK STAR R&D UP DATE PROGRAM ZX-10R ST-1です。
このプログラムは、ブリッピングという素晴らしい機能の追加は勿論、
日本国内で販売される173馬力制限と299km/hリミッターを解放。
フルパワー200馬力化とリミッター解除されたZX-10Rは
最高の乗り易さ=最高の速さを持つマシンへと変貌します。